テ・アナウ湖

クイーンズタウンを出発して２時間半ほど走ったバスはテ・アナウ湖で停車する。テ・アナウ湖は南島で最大の湖であって、クルーズやフィッシングなどを楽しむことができる。 テ・アナウ湖の南端の湖岸にはテ・アナウの町があり、この町には宿泊施設、レストラン、スーパーマーケット等があって、小さな落ち着いた町である。

エグリントン川の河川敷

テ・アナウ湖の南端部からテ・アナウ湖に沿って国道９４号線をしばらく北上した後、テ・アナウ湖と分かれると、こんどはエグリントン川に沿って、ミルフォード・サウンドに向かう。このエグリントン川の川沿いには何カ所かのパーキングエリアがあるが、その１つの河川敷では、多数のルピナスの花が自生しており、その向こうにはサザンアルプスの山並みが望める。

ミラー・レイク

エグリントン川に沿って少し北上すると、ミラー・レイクと呼ばれる小さな池に立ち寄る。ミラー・レイクでは周囲の山や植物が鏡のように水面に映るこむ。

ホーマートンネルの西側

ミラー・レイクを過ぎてミルフォード・サウンドに近づくと、ダーラン山脈を貫く、長さ１２１９ｍで１車線交互通行のホーマートンネルを通過する。この当たりはサザンアルプスを外れているが、ホーマートンネル西側から南方を見ると、夏でも頂上付近に雪を頂いた山々が連なる。
ホーマートンネルを過ぎると、国道９４号線はミルフォード・サウンドに向かって下って行くが、その前方にも雪を頂いた山々が見える。

ミルフォード・サウンドのクルーズ船

ミルフォード・サウンドの「サウンド」は入江という意味であり、ミルフォード・サウンドは南島の西海岸から細長く延びる入江であって、その両側には氷河によって削られた岩壁が垂直に延びており、世界遺産に登録されている。

入江の奥端にある観光船ターミナルを出発したクルーズ船は外洋に向かい、前方に見える２つの岩山の間を通って進んでいく。
両側の山は岩でできており、土が殆どないので、樹木はむき出しの岩盤にしがみつくように根を張り巡らせ、コケや地衣類を栄養源としている。また、岩肌の所々には滝が流れ落ちている。
両側の山々は氷山によって垂直に削られた岩肌を露出している。
ミルフォード・サウンドを外洋に出て、入江を振り返ると、入江が見えずに岩山と遠くの雪を頂いた山並みが見える(左下の写真)。 ところが、岩山に近づいて行くと入江が見えてくる(右下の動画)。
再び、入江の中に入って行くと、岩の上にニュージーランド・オットセイがいた。このオットセイは日中は日向ぼっこをしており、夜になると海に潜ってイカ、タコ、魚などを捕食する。
外洋からミルフォードまでの半分ほど戻ると、左側にスターリング滝が見えてくる。この滝は落差が１４６ｍで、岩肌に沿って流れ落ちるのではなく、岩山の上からまっすぐに落下するので迫力がある。