アーサーズ・パス国立公園

アーサーズ・パス国立公園は、南島を北東から南西にかけて延びるサザンアルプスの山並みの北端に位置し、これらの山並みを東西方向に横断する際に通過する峠を含む広大な公園である。
尚、アーサーズ・パスの「パス」は”path”ではなくて”pass”であって、「峠」という意味である。
古くは原住民のマオリの人々がヒスイを求めて東から西に通っていた峠道であったが、1866年に馬車が通れる道路になった。そして、1923年には長さ８．５ｋｍで峠の下の山中を通過するトンネルが建設され、東海岸と西海岸とが鉄道で結ばれ、これによって、アーサーズパスは山岳観光地として知られるようになった。
この国立公園には標高２０００ｍ以上の山が１６もあり、ベースタウンのアーサーズ・パス・ビレッジを起点にいくつかのトラックが設けられている。

トランツアルパイン号は、東海岸にあるクライストチャーチと西海岸にあるグレイマウスとを結ぶ観光鉄道であって、クライストチャーチを出発すると、途中のスプリングフィールド駅に立ち寄ってから、雄大なサザンアルプスを登り、アーサーズ・パス駅に到着する。その後、長さ８．５ｋｍのトンネルを通過し、グレイマウスに向かう。簡易にトランツアルパイン号を楽しむ場合には、オプショナルツアーに参加して、スプリングフィールド駅で乗車し、アーサーズ・パス駅で下車することができる。

下の２枚の写真は、スプリングフィールド駅からアーサーズ・パス駅までの車窓から見た風景である。窓ガラスに紫外線カットガラスを使用していると思われるので、色が少し緑色を帯びており、雪景色がわかりにくい。


左下はアーサーズ・パス駅に停車しているトランツアルパイン号で、右下はアーサーズ・パス駅から見た風景である。

下の２枚の写真は、文字通りアーサーズ・パスの峠から西の方を見た風景であり、峠から西に向かって流れるオティラ川とこの川をまたぐように延びる高架橋である。尚、トランツアルパイン号は右側の山中を貫通するトンネルを走る。


下の２枚の写真は、峠から東に向かって流れるビーリー川が合流したワイマカリリ川の河原である。氷河が運んできた土砂がこの当たりに堆積されたものと思われる。


下の２枚の写真は、ワイマカリリ川の両側が頑強な岩盤のために川幅が狭くなった場所であり、映画「ナルニア国物語」のロケにも使われたそうである。


下の２枚の写真は、上の２枚の写真の場所から東方(クライストチャーチ側)を眺めた風景である。