クバール・スピアンは、アンコールの遺跡群やシェムリアップの町の真ん中を通り抜けてトンレサップ湖に至るシェムリアップ川の源流の１つにクバール・スピアン(川の源流の意味）があるが、このクバール・スピアンにある滝の上流側の川底にヒンドゥー教の神々が刻まれた遺跡がある。 ここは、シェムリアップ川の源流であると共に、カンボジアでは珍しく清流が流れるので、聖地とされたのであろう。 私が訪れた２００３年では、滝の直ぐ上の遺跡までは行けたが、それよりも上流部は地雷が除去されていないと言うことで立ち入り禁止であった。
	左の写真において、左部と中央部は臥しているヴィシュヌ神であり、右部は、牡牛に乗るシヴァ神である。

横臥するヴィシュヌ神と、その神妃であるラクシュミーである。	水牛：ナンディに乗るシヴァ神とその神妃のウマーである。

	横臥するヴィシュヌ神の傍にいる神妃のラクシュミーの顔は無惨に削りとられている。 タイのリバー・シティの骨董品屋に持ち込まれたかもしれない。
	この神は、解説書に見あたらないので、名前が分からないが、横臥しているので多分ヴィシュヌ神であろう。 この神は頭も横たえているので、何か神秘的な印象を受けた。

あちらこちらに、横臥するヴィシュヌ神の彫刻がある。
これらも、横臥するヴィシュヌ神である。 ヴィシュヌ神の特徴の１つは４本の腕を持っていることである。
ヨーニ（女性器）の中央に５つのリンガ（シヴァ神の象徴で男性器の形の石像）が配置され、周囲にも多数のリンガが配置されている。			下流側の川底には、多数のリンガが彫刻されている。